欧州委員長、ギリシャを厳しく批判 早急に対案提示要求
2015年 06月 8日 07:24 JST
[クリュン(ドイツ) 7日 ロイター] - 欧州委員会のユンケル委員長は7日、大詰めを迎えているギリシャの金融支援協議をめぐり、
国際債権団が示した財政再建策をゆがめているとしてギリシャのチプラス首相を批判、早急に対案を示すよう要求した。
チプラス首相は5日に欧州側との協議を再開するはずだったが、与党内で債権団の財政再建策への反発が強まる中、欧州との
交渉を再開する代わりに自国議会で演説、債権団の案を「不条理」などと一蹴した。
ユンケル委員長は、主要7カ国(G7)首脳会議の記者会見で「私はチプラス首相と何ら個人的な問題はない。逆に彼は私の
友人だ。しかし友情を維持するには、最低限のルールを守る必要がある」と述べた。
合意のラストチャンスはいつかとの質問に対しては、具体的な日時には触れず、「デッドライン(期限)があるのは確かだ」と述べるに
とどめた。
欧州連合(EU)筋によると、ユンケル委員長は6日にチプラス首相からの電話に出ることを拒否したという。委員長もチプラス首相
から電話があったことを確認、応じなかった理由として、首相と話す前に財政再建の対案を受け取る必要があると主張した。
ユンケル委員長は、EUの高官のなかではギリシャに最も同情的と見られていたが、そのユンケル氏がこれほどまでに不快感を露わに
したことは、EU内でギリシャへの苛立ちが相当高まっていることを示す。
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPKBN0ON14X20150607?sp=true