2015/6/3 14:39
LIXILグループ(5938)の藤森義明社長は3日、中国で水洗金具を手掛ける子会社「ジョウユウ」の破産手続き入りに
伴い多額の損失が発生することを受けて、都内で記者会見を開き、「当社の財務基盤は強固で、引き続きグローバルに
事業を展開していく」と話した。ジョウユウの破産が与える業績への影響は限定的として、引き続き海外展開を進める
意向を示した。
LIXILグは、ジョウユウの破産により2014年3月期と15年3月期の2年間で合計331億円の損失を計上する。あわせて
ジョウユウの債務保証などで16年3月期にさらに最大約330億円の特別損失を計上する可能性があるとしている。
ジョウユウは14年にLIXILグが傘下に収めた独水栓金具大手グローエの子会社。ジョウユウが破産手続きに入った理由
について藤森社長は、「帳簿外の巨額の債務が発生していた」と話した。ジョウユウの社内調査を実施した結果、
「ジョウユウの創業者が不正な会計処理を行い、財務諸表を改ざんしていた」という。
藤森社長はジョウユウの調査について「LIXILグの業績に影響する部分については終了した」と強調し、今回の発表
内容以上の損失が発生する可能性は少ないとの見方を示した。
ジョウユウの不正会計処理などについては、引き続き真相を究明するために調査を進める。さらに「グループ全体の
ガバナンス機能とリスクマネジメントの強化も進める」(藤森社長)と話した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL03H7H_T00C15A6000000/