今は世の独裁者たちが失権と失脚の悪夢にうなされている時代。だが、あらゆる批判を退けて王座を守り抜き、取り巻きに囲まれた優雅な生活を続けている男もいる。
その名はジョセフ(ゼップ)・ブラッター。一国の元首ではないが、それ以上に力があると言えるかもしれない。世界のサッカー界を牛耳るFIFA(国際サッカー連盟)の会長選挙でただ1人の候補者だったブラッターは、6月1日の信任投票で4期目の当選を果たした。
彼が君臨してきた13年間は腐敗の噂でいっぱいだ。今年5月にはイングランド・サッカー協会の会長が議会で、18年のワールドカップ(W杯)開催地選考でイングランドを支持する見返りとして、FIFAの理事のうち少なくとも4人が賄賂を要求したと証言した。1人は250万ポンド(約3億3000万円)を要求し、別の1人は爵位を欲しがったという。
ブラッターはそんなスキャンダルに足をすくわれたりしない。政治家は彼の前にひれ伏し、スポンサーになりたい多国籍企業は彼と手を組みたがる。
以下ソースで
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2015/06/webfifa_1.php