2015/6/2 11:35
JT(日本たばこ産業)は2日、健康へのリスク説明が不十分だったとしてカナダの現地子会社に対して起こされた訴訟の第一審で、
ケベック州上位裁判所から約2000億円の損害賠償の支払いを命じられたと発表した。判決は現地時間の1日付で、7月26日までに
約142億円の支払いを求める仮執行も付された。JT側は判決を不服として控訴し、仮執行の停止も求める方針。
判決は個人の原告らが1998年に起こした2件の集団訴訟に対するもの。JT子会社、JTIマクドナルドなど現地のたばこ会社3社に
対し、「たばこ製品の健康へのリスクについて十分な情報を提供せずに販売した」などとして、損害賠償などを求めていた。
JT子会社はカナダでは他にも個人や州政府を原告とする訴訟を計16件提起されている。ただ判決が確定した例はまだない。JT
では控訴方針などを理由に「2015年12月期の連結業績に与える影響はない」としている。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG02H1W_S5A600C1CR0000/