「メディアは権力監視を」 立教大の逢坂氏が講演 [福岡県]
2015年05月30日
西日本政経懇話会の5月例会が29日、福岡市・天神の福岡国際ホールであり、立教大兼任講師の逢坂巌氏が「安倍政権とメディア~戦後70年目のジャーナリズムと政権 ~」と題して講演した=写真。
逢坂氏は、安倍晋三首相が「メディアからの批判をしのげなかった第1次政権時の経験を踏まえ、対策を相当、学 習している」と分析した上で
「情報を出す相手を選別するなどしてメディアを分断させ、まとまりをなくしている」と指摘。
「全体的に言えば、ジャーナリズムが弱くなってきているのではないか」と懸念を示した。
1年ごとに首相が交代していた以前の状況に触れ「安定しているからいいという意見もあるが、ジャーナリズムが 首相の手の中で転がされていることは非常に危ない」と強調した。
メディアが権力に迎合して戦争へと向かった1930年代以降を参考に挙げ「放っておけば権力は腐敗し、 暴走する。ジャーナリズムには権力を監視する役割がある」と期待を込めた。
=2015/05/30付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_toshiken/article/172254