「最終目的は工藤会壊滅」 警察庁長官が北九州視察 [福岡県]
2015年05月30日
県警による特定危険指定暴力団工藤会の壊滅作戦が進む中、警察庁の金高雅仁長官が29日、工藤会の本部がある北九州市を訪れ、工藤会中枢幹部の関与が疑われる歯科医刺傷事件の現場を視察した。
県警暴力団対策部の幹部から発生当時の状況について説明を受けた長官は「最終目的は工藤会の壊滅」と強調した。
工藤会捜査と暴力団排除活動の現場を確認し、最前線の捜査員を激励するのが目的。
工藤会関連で警察庁長官が市を視察するのは2010年4月以来。
長官は午前中、歯科医が襲われた同市小倉北区の駐車場に足を運んだ。
その後、小倉北署で捜査員ら約150人に「捜査は目覚ましい成果を上げており、工藤会に相当な打撃を与えている。警戒活動や保護対策の強化で事業者の襲撃事件も減っている」と評価した。
報道陣の取材に、長官は「工藤会対策は日本全体の暴力団対策で大きな意味を持つ。できる限り支援する」と述べ、警察庁を挙げて対応する考えを示 した。
さらに「これまでは主要幹部を波状的に摘発してきた。県警は今後、 摘発にとどまらず、壊滅に向け一丸となって取り組んでほしい」と語った。
=2015/05/30付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_kitakyushu_keichiku/article/172258