【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)のトゥスク大統領は26日、中国が南シナ海の岩礁埋め立てや施設建設を進めていることについて、
「建設活動がこの地域における全般の問題の解決を一層困難にするのは確実だ」と述べ、懸念を表明した。
29日に東京で開催される日本とEUの首脳会議を前に、日本人記者団と会見した。
南シナ海の問題は安倍晋三首相との首脳会議で取り上げられ、
会議後にまとめられる共同声明では、東シナ海も含めて「力や強制を含む一方的な行動を控える必要性」に言及する見込みだ。
トゥスク大統領は、年内に予定されているEUと中国との首脳会議でも
「同じ(南シナ海の)問題を議論する。われわれの考え方を再度表明する」と明言した。
また会見に同席したユンケル欧州委員長は、交渉中の経済連携協定(EPA)に関して「合意することが日本とEU双方の利益だと強く思う」と指摘。
首脳会議に関し、「交渉を再活性化し、加速させるための機会としたい」と語った。
ただ「欧州には28カ国それぞれの議会があり、(日本よりも)やや複雑だ」とも述べ、加盟国の調整に時間がかかるとの見方を示した。
(2015/05/27-06:02)時事通信社
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2015052700054