ヘビメタこそ「癒やし」＝イラクのバンドが初アルバム?米
【ニューヨークＡＦＰ＝時事】イラク出身のヘビーメタルバンド「アクラシカウダ」がこのほど、米国で初のフルアルバム「ギルガメシュ」をリリースした。
戦火とテロに苦しむ祖国を離れ、 メンバーらは、銃声ではなく激しいビートという 「癒やし」を見いだした。
アクラシカウダは約１５年前、イラクでオリジ ナルメンバーが活動を開始。
米軍侵攻後に社会的規制が緩和されたの を受け、イラクの代表的なヘビーメタルバンドとして活躍した。
しかし、保守派から「西側の価値観で堕落した」「悪魔崇拝だ」と 目の敵にされ、練習場所が爆破されるなどしたため、祖国を離れ、シリア、トルコを経て２００９年初頭に米国へたどり着いた。
ボーカルのファイサル・ムスタファさんは「怒りは音楽を通じて表現できる」と語り、ヘビメタが魂の癒やしになると強調している。
新アルバムの歌詞は再生や自由を取り上げ、政治には直接触れていない。
作詞担当でドラマーのマルワン・フセインさんは「政治的なバ ンドにはなりたくない。政治は多くの人々の人生を台無しにしてきたからね」と話す。
メンバーの夢は、再びイラクで活動すること。
フセインさんは「初アルバムまで１５年なら、イラクで（アルバムを）出すにはさらに１５年かかるかもしれない。
車椅子で酸素マスクを着けてもドラムをた たいてやる」と語った。（2015/05/23-15:39）
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2015052300189