新手の催眠商法、高齢者被害相次ぐ 支払い平均 170万円
国民生活センターは21日、会場に客を誘い、雰囲気をあおって高額商品を売りつける「催眠商法」で、長期間開催する「販売会」で常連となった高齢者をターゲットにする新手法での被害相談が増えているとして、注意を呼びかけた。
昨年度まで５年間の平均被害額は１人当たり170万円と高額で、センターは 「安易に販売会に近づかないようにして」としている。
従来の催眠商法は単発の販売会形式だったが、最近は数カ月や年単位で店舗を借りる常設型が目立つという。
センターは 「人付き合いが少なく、親身の販売員に会うために通い、多数購入する高齢者が多い」と指摘する。
こうした新手法による被害相談は各地の消費生活センターに 2010年で約190件寄せられ、11年～13年は250件前後で推移。
14年は300件に増えた。
購入者の96％以上が60歳以上の高齢者 で、女性が８割を占めている。
知人から「無料で商品がもらえる」と聞いた埼玉県の80代の女性は度々会場に足を運び、販売員に磁気治療器や額縁などを次々に勧められ、計400万円を支払った。
老後の蓄えを崩し、 数千万円を支払った人もいた。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG21H5J_R20C15A5CR8000/