地産地消 アユラーメン 改良重ね季節感創出 2015年5月21日
宇都宮市中央のラーメン店「らあめん厨房(ちゅうぼう)どる屋」が、月に一度の限定メニューで提供している「アユラーメン」を改良した。麺の上に、アユのオイル煮を載せたぜいたくな一杯。地域の食材を地域で消費する「地産地消」を実践する店主の落合泰知(やすとも)さん(56)は「季節を感じるラーメン店にしたい」と意気込んでいる。 (後藤慎一)
県特産の大型ニジマス「ヤシオマス」を材料にしたり、県産ブランド豚などを使った創作ラーメンを作ったりと、地元の食材を生かしたメニューを探究し続ける落合さん。中でも、アユラーメンは特に思いのこもった一杯という。
一九九九年、テレビ番組のラーメンコンクールに応募し、約三百五十人の中から最終審査の三人まで残ったが、あと一歩及ばず凖優勝。悔しさのあまり、考え出したのが地元の川魚を使ったラーメンだった。
川魚特有のにおいが調理には難点だったが、一年ほどかけて試行錯誤した。泥くささを解消するためアユを一夜干しにし、スイカやキュウリに似た特徴的な香りをスープに出すことに成功。番組は終了したため悔しさを晴らす舞台はなくなってしまったが、二〇〇一年から店で提供を始め、月に一度の人気メニューとなった。
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