http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2015051902000082.html
日米両政府が米軍の垂直離着陸輸送機「オスプレイ」を沖縄に続き、東京都の横田基地にも配備すると発表して
一週間もたたない十八日(日本時間)、米ハワイで着陸に失敗、死傷者が出る事故が起きた。
開発段階から現在まで事故続きのオスプレイの危険性があらためて証明された。
ハワイの米軍基地で事故を起こしたのは海兵隊版「MV22」で、横田配備が予定される空軍特殊部隊の「CV22」と比べ、
重大事故を示す米軍の基準「クラスA」の発生率は三分の一(十万飛行時間当たり二・一二件)とされる。
だが、このデータは安全性を裏付けてはいない。米海兵隊は二〇〇九年、損害百万ドル(当時一億円)以上としていた
「クラスA」の基準を二百万ドル(同二億円)以上に引き上げ、事故率を下げる「工作」をしている。
日米両政府は沖縄配備前に海外で起きた墜落事故について、操縦ミスとの見解を示したが、
原因はどうあれ、事故が大きな被害に直結するのは明らかだろう。
オスプレイは沖縄の普天間飛行場に二十四機配備され、二一年までに横田基地に十機配備される。
陸上自衛隊も十七機購入するため、いずれ日本の上空を五十一機もの機体が飛び回ることになる。