この1年間業績不振から抜け出せなかったイオンが、とうとう沈没した――。
イオンが4月9日に発表した2015年2月期連結決算は、売上高に当たる営業収益が前期比10.7%増の7兆786億円と、売上高こそ「小売業日本一」の座を確保したものの、営業利益は17.5%減の1414億円、最終利益は同7.7%減の421億円となり、営業利益は3期連続減益、最終利益は2期連続減益となった。
主力の総合スーパー事業が「イオンリテール」「ダイエー」共に、営業利益が期初計画を大幅に下回るなど枕を並べて不振。食品スーパー事業の「マックスバリュ」やコンビニ事業の「ミニストップ」も、競争激化で営業利益が期初計画を大きく下回った。総合金融事業、不動産事業などの非小売り事業が健闘したものの、小売り事業の不振をカバーしきれなかった。
「都市シフト」「シニアシフト」「アジアシフト」「デジタルシフト」の「4シフト戦略」を掲げるイオンは昨年以降、首都圏スーパー連合、傘下ドラッグチェーン4社の経営統合、ダイエー完全子会社化などの施策で都市シフトとシニアシフトを加速させたが、いずれも成果は道半ば。業績の沈没を止められなかった。
イオン沈没 リテール客数減深刻、持ち株会社社員半減で「過去を全否定」改革断行 | ビジネスジャーナル
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