高齢者に牙をむく!「子どもの貧困」の実態 #1

1番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2015/05/19(火) 12:51:55.23 ID:+bS52/W7

2014年の年間総被害額が550億円を超えた、いわゆる振り込め詐欺などの特殊詐欺犯罪。触法行為・犯罪に手を染める
加害者側の少年少女の取材を続ける中で、詐欺の加害者取材もこなしてきたが、そこで20代を中心とする現場プレーヤー
(被害者に直接電話をかける架電要員=カケ子)に共通する証言が、詐欺でターゲットとする高齢者が「何でこんなにも払える金
を持っているんだろう」と驚愕したという経験だ。
その驚きはそのまま、詐欺組織側がプレーヤーに行う「ふんだんに金を持っている高齢者から多少の金を奪うことは最悪の犯罪
ではない」という洗脳教育の正当化につながり、彼らは罪悪感どころか半ば義侠心をもって詐欺に加担するようになる。
この犯罪を「再分配」として肯定することはとてもできないが、それでもこの犯罪が横行する背景に現代日本の世代間格差がある
ということは否定できない。なぜなら取材してきた若き詐欺加害者たちが、幼い頃「子どもの貧困」の当事者だったケースが非常に
多かったからだ。
彼らの根底にあるのは、貧しかった自らの生い立ちと、長じてからも努力が成功に決して結びつかないという強い閉塞感。たとえば
こんなケースだ。
(実例部分はソースで)
http://toyokeizai.net/articles/-/70072

痛感するのは、まず子どもの貧困が今に始まったことではなく、それを見過ごし放置し続けた結果がこの世代間対立構図なのでは
ないかということだ。現在詐欺の現場を支える世代は、そのローティーン時代を2000年代に過ごしているが、当時から今に至るまで
「日本に子どもの貧困なんてあるの?」という声は絶えない。
そしてもうひとつは、子どもの貧困には親の放任と育児放棄がセットになっていること。放任された子どもたちは、寂しさを抱えた自ら
の居場所を、福祉や支援者に求めるのではなく、自助的に自ら作り上げるということだ。
たとえばM君のケースなら、地元で問題を抱えた児童が集団化していたわけだが、周囲の大人は彼らを貧困の中にある子どもでは
なく、あまつさえ犯罪者予備軍として扱った。なぜ彼らを幼い頃に救い上げてやることができなかったのか。
「犯罪のルーツに子どもの貧困がある」と発言すれば、必ず返ってくるのが「貧困の中で育った子どものすべてが非行に走るわけでは
ない。それは差別を助長しかねない」といった反論だ。しかしそれは本来支援の対象だった子どもたちを、「道を外れた」時点で支援
対象から外すと言っているに等しい。その代替として、非行や犯罪につながる自助的グループが彼らのセーフティネットとして、居場所
や飢えを満たすものになっているというのならば、いっそう彼らは明確な反逆の意思を持って社会に牙をむくだろう。
詐欺の現場で働く若者たちは、総じて非常に優秀で、正常な教育と環境を与えれば社会に大きく貢献できたであろう者が多い。
将来の社会を支えるはずだった人材を、社会から奪う犯罪者に変えてしまう。それが子どもの貧困を「無きもの」にしてきた結果では
ないのか。
年間550億円という特殊詐欺犯罪の被害額よりも、これらの人材を一般社会の生産に生かせなかった損失はそれ以上に大きい
のではないか。これが取材を続けての実感だ。

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