長野県茅野市の諏訪東部漁業協同組合の会計担当理事だった同市内の男性(55)が、
2012年4月から14年11月までの間に計約903万円を着服していたことが16日、分かった。
男性は既に全額を弁済し、漁協は刑事告訴はしない方針。
漁協によると、男性は11年5月から会計担当の理事を務め、1人で金銭を管理していたという。
着服は2回に及び、金額は確認できただけで12年4月~14年3月末に約406万円、14年4月~同年11月に約497万円に上った。
漁協の銀行口座からキャッシュカードで現金を引き落とし、通帳記入をせずに手書きでうその金額を通帳に書き込んでいたという。
漁協の事情聴取に対し、男性は着服を認め「経営していた人材派遣会社の資金繰りがうまくいかず補填ほてん流用した」などと説明。今年2月末までに全額弁済した。
昨年11月の内部監査で入・出金の帳簿を調べたところ、決算書の数字に食い違いが見つかったことで着服が発覚した。
しかし、漁協の伊藤喜久雄組合長(72)は、内部監査の前から着服の事実を把握していたにもかかわらず、組合側には報告しなかった上、男性に引き続き会計業務を担当させていた。
伊藤組合長は「経理が堪能で『二度としない』と話したので任用した。反省している」と自らの非を認めた。
伊藤組合長は16日開いた漁協の総会で、会計担当理事の男性を除名処分し、会計担当を除く組合長以下理事7人と監事3人の計10人全員が辞表を提出したことを報告した。
また、漁協は会計処理で依然、不自然な部分があるとして、調査特別委員会を設置し、調査を実施することを決めた。
同漁協は、茅野市を流れる1級河川の上川と宮川の漁業権を持っており、組合員は548人。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150516-OYT1T50132.html
今日は悲しいニュースが多いなぁ