「韓国産ヒラメ」が危ない？！食の不安…目に見えない寄生虫 (4/4ページ)
厚労省は１１年６月にクドアを食中毒の原因物質と認定している。
その年の１０月、輸入ヒラメの検疫内容を強化したが、
「出荷する際にクドア検査を義務づけるよう韓国と交渉していますが、まだ実現にいたっていません」（厚労省食品安全部監視安全課）。
日本の輸入業者が韓国の輸出業者に、クドアの衛生証明書を添付してもらうケースも増えたが、
全品検査ではなく、あくまでもモニタリング検査だ。
実際に食中毒は全国で起きている。
クドア食中毒は生食した数時間後に発症し、激しい嘔吐と下痢の症状が出る。
しかし症状は、
「一過性で、数時間程度で改善します。
食中毒を防ぐには、７５度で５分以上加熱するか、零下１５～２０度以下で４時間以上冷凍するといい。
ただ、ヒラメは冷凍すると身がスポンジのようになり、刺し身で食べても美味しくありません」
（国立感染症研究所寄生動物部・野崎智義部長）。
クドアは１００分の２ミリほどの大きさで、肉眼で見つけるのは困難。
調理するときに発見することはできない。
そのうえ卸売市場で産地偽装がまかり通るとなると、消費者は食の安全をどう守ればいいのか不安である。
（吉田茂人＝文 国立感染症研究所寄生動物部＝写真提供）（PRESIDENT Online）
2015.1.12 17:14
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/150112/ecb1501121714001-n4.htm