“ブラック企業” 是正勧告回数一定以上で公表へ
2015年5月15日
いわゆる「ブラック企業」 への対策として、違法な長時間労働を繰り返している企業の社名を公表することを検討していた厚生労働省は、違法に月100時間を超える残業が行われるなどして複数の支店や営業所が是正勧告を受け、その回数が一定以上に達した大企業について企業名を公表する方針を決めました。
厚生労働省は、全国に展開する大手企業の中でも違法な長時間労働を繰り返しているケースが見られることから「ブラック企業」への対策の一環として行政指導の段階で企業名を公表することにし、具体的な基準を検討していました。
その結果、相当数の従業員の間で違法に月100時間を超える残業が行われるなどして複数の支店や営業所が是正勧告を受け、是正勧告の回数が合計で一定以上に達した時点で、組織としての問題とみなして企業名を公表する方針を決めました。
公表の対象となるのは、資本金や従業員の数が一定以上の大企業で、厚生労働省は近く、全国の労働局に通達を出して運用を始めることにしています。 厚生労働省は、全国の労働基準監督署を通じて毎年10万件前後の事業所に是正勧告をしてい ますが、企業名を公表するのは刑事事件として書類送検した場合だけで、これまで大企業の名前が公表されたケースはほとんどないということです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150515/k10010080111000.html