“ホホジロザメ追跡”がネットで話題に
衛星発信機で行動をリアルタイムに追跡、ツイッターでレポート中
2015.05.12
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2012年9月、ケープコッド近海。背びれに発信機を取り付けられる前のメアリー・リーが船上で休んでいる。by Robert Snow Photography
衛星発信機で行動を追跡中のホホジロザメ、「メアリー・リー」。このサメを追跡した状況がツイッ
ターで発信され、インターネットで話題を呼んでいる(「メアリー・リー」のツイッターアカウントはこちら)
体重約1500キロの頂点捕食者は、一夜のうちに米国東海岸のメリーランド州からニュージャージー
州まで移動していた。米国メリーランド州とバージニア州は、メアリー・リーには見どころが足りな
かったようだ。少なくとも、5月7日の朝はそうだったらしい。7日午前8時15分(現地時間)には、
ニュージャージー州の南端にいることが確認された。
研究チームは2012年9月、マサチューセッツ州ケープコッド沖で、体長4.9メートルのメアリー・リー
に衛星発信機(サテライトタグ)を取り付けた。捕食者の行動を追うために発信機を取り付けられた
ホホジロザメは彼女を含め5匹で、いずれも名前が付けられている。メアリー・リーは、研究チームの
1人が自分の母親の名から命名した。
メアリー・リーと同じく発信機を付けられた「リディア」は2014年、大西洋を横断したことが観察
された最初のホホジロザメとして歴史に名を刻んだ。マサチューセッツ州海洋漁業局の上級漁業研究
員グレッグ・スコマル氏はこのとき、他のホホジロザメも大西洋を横断している可能性が高いとコメ
ントした。人間が初めて横断を追跡できたのが、たまたまリディアだったのだ(参考記事:「初追跡、
ホホジロザメの広域回遊」)。
メアリー・リーも決して怠け者ではない。「リディアは北と東方向への移動という点でより広範囲
な動きを見せていますが、メアリー・リーも地図上をくまなく動いています」とスコマル氏は話す。
実際、2年半以上前に発信機を付けられてからのメアリー・リーの移動距離は合計3万1340キロに達し
ている(参考記事:「マグロとホホジロザメに共通する進化の秘密を発見!」 )
背びれに取りつけられた発信機は、約4~5年間作動する予定だ。発信機が海面上に出るたびに位置
情報が人工衛星に送信される。研究チームは衛星からデータを受け取り、サメをリアルタイムで追跡
できる。
5月7日、メアリー・リーはニュージャージー州ケープメイの真南で少なくとも5回浮上。5月3日から
5日のルートはジグザグの連続で、バージニア州とメリーランド州の境目に当たる沖合をうろついてい
た。次にどこに顔を出すかは、誰にも分からない。
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調査船の船長ブレット・マクブライド氏と、発信機を取り付けられる前のホホジロザメ、メアリー・リー。
いかそ
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