中国製造業の衰退・・・「重大な危機に直面」=中国メディア
中国メディアのBW CHINESEは5日、
中国政府がこのほど「製造業の高度化」を目的とした「中国製造2025」計画を打ち出したことを紹介し、
その理由として「中国の製造業が2012年以降、かつてないほどの困難に直面しているため」と論じた。
記事は、「中国の製造業が直面している困難」についての証拠として、企業数が減少していることを紹介し、
特に工業製品のメーカーのうち民間企業数が2010年から13年にかけて26%も減少していることを挙げ、淘汰が進んでいることを示唆した。
さらに、中国国家統計局のデータを引用し、
中国国内で製造業に従事している労働者の数も12年以降、前月比ベースで減少することが「常態化」していると伝えたほか、
税収の伸びも同時期から鈍化していることを指摘し、「中国の製造業が重大な危機に直面していることを懸念せざるを得ない」と論じた。
また、鉄道貨物輸送量も鈍化していると指摘し、「12年から前年比でマイナス成長になっている」と伝え、
12年は前年比0.9%減、13年も同0.9%減、14年は同7%減だったと指摘、
「これだけの指標が中国の製造業に とっての“曲がり角”が2012年だったことを示している」と伝えた。
さらに記事は、中国の製造業が衰退している原因は「コストの上昇」にあると伝え、
米国のコンサルティングファームであるボストン・コンサルティング・グループの分析を引用し、
人件費や労働生産性、エネルギーコスト、為替水準などをもとに総合的に評価した場合、
「中国の製造業におけるコスト水準は米国や台湾、韓国と同程度にある」と紹介。
中国経済の発展状況は「米国や台湾、韓国にははるかに及ばない」にもかかわらず、
製造業のコスト水準は米韓と同程度にまで上昇してしまったことこそ、
「中国製造業が衰退した本当の理由」であり、中国政府が製造業の高度化や高付加価値化を目指す理由だと論じた。
(編集 担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) Zhang YuanGeng/123RF.COM)
サーチナ 5月10日 6時33分配信
http://biz.searchina.net/id/1572924?page=1