中国の輸出、3カ月連続前年割れ リーマン時以来の事態
中国の税関総署が8日発表した5月の 貿易統計によると、
輸出が1908億ドル(約23・9兆円)で、前年同月より2・5%減った。
3、4月に続いて3カ月連続の前年割れとなり、
リーマン・ショックの影響で約1年間、輸出が前年を下回り続けた2008~09年以来の事態となった。
5月の輸出は欧州連合(EU)向けが6・9%、日本向けも8・1%減った。
東南アジア諸国連合(ASEAN)向けも前年を0・1%下回った。
米国以外は不透明感の高い世界経済の状況が、中国の外需にブレーキをかけ、国内経済の減速に追い打ちをかけている。
1~5月の累計の輸出も前年比0・7%増で、前年からはほぼ横ばい。
中国は今年の貿易目標を前年比6%増としているが、達成は早くも微妙になっている。
一方、輸入は前年同月比17・6%減の1313億ドル(約16・4兆円)で7カ月連続の前年割れとなった。
今年に入ってからは毎月、10%以上の大幅減を記録している。
中国向けの輸出に期待するアジアなど他の新興国にとって、中国の輸入減が打撃となっている。(北京=斎藤徳彦)
2015年6月8日20時06分 朝日新聞社
http://www.asahi.com/articles/ASH6843DMH68UHBI00R.html