「最期は畳の上で」注文相次ぐ 棺の中専用、畳会社製作
「最期は畳の上で」。
そんなささやかな願いをかなえようと、 愛知県豊橋市の会社が、葬儀で棺(ひつぎ) の底に敷く専用の畳を作った。
大手葬儀会社の目に留まり、注文が相次いでいる。
作っているのは、畳や襖(ふすま)の製造をしている、まごころ畳( 豊橋市 多米西町)。
棺専用の畳「やすらぎ」は厚さ1・5センチ、長さは 標準サイズで1・74メートル。
有機栽培で育てた天然イグサを表面に使い、裏には襖用の和紙を貼っている。
二つ折りタイプもあり、自宅などのフローリングで遺体を安置する時は広げて使い、折りたたんで棺に敷くことができる。
畳のへりの色や柄も選ぶことができる。
耐久性が求められる通常の畳と異なり、この畳は、燃え残りが少ない「炉にやさしい構造」となっている。
金属は一切使わず、木質繊維など自然素材を使っている。
昨年11月に開発を始めたが、なかなかうまくできず、 試行錯誤を繰り返したという。
2月、 東海3県を中心に販売を開始。
大手葬儀会社などに売り込んだところすぐに反響があり、現在は月400~500枚の注文が入る「ヒット商品」になった。
葬儀会社は1万円前後で扱っているという。
http://www.asahi.com/articles/ASH4Z53SSH4ZOBJB00L.html