http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150508/k10010072651000.html
南沙諸島 中国が海域・空域の支配強化か
5月8日 0時07分
南沙諸島 中国が海域・空域の支配強化か
中国が埋め立てを拡大させている南シナ海の南沙諸島で、中国海軍の艦艇が、フィリピン軍の偵察機に対して強い照明を当てるなどして近づかないよう警告していることが分かり、フィリピン側は中国がこの海域や空域の支配を強めようとしているとみて警戒しています。
これはフィリピン軍の幹部が７日、フィリピン議会上院の聴聞会で明らかにしたものです。
それによりますと、中国が浅瀬の埋め立てを拡大させている南シナ海の南沙諸島、英語名スプラトリー諸島の周辺海域で、最近、偵察活動を行っていたフィリピン軍の航空機に対し、中国海軍の艦艇が強い照明を当ててきたということです。
さらに、中国海軍は無線を通じて「わが軍の管理区域に近づいている。誤った判断を避けるため即刻引き返すよう求める」などと、たびたび警告を発してきたということです。
フィリピン軍によりますと、中国は南沙諸島で埋め立てを進めている７つの浅瀬のうち、滑走路とみられる施設の建設が進んでいるファイアリークロス礁に加えて、スビ礁でも埋め立てを３キロの長さまで拡大させているということです。
フィリピン側は、中国が浅瀬の周辺の海域や空域で支配を強めようとしてフィリピン軍機に照明を当てるなどの示威的な行動をしているとみて、警戒を強めています。