台湾を訪れている自民党の議員団が馬英九総統と会談し、台湾当局が今月中旬から実施するとしている日本からの輸入食品の規制強化について撤回を申し入れました。
台湾を訪問しているのは日本と台湾の、経済や文化の交流の促進に取り組む自民党の有志の議員団で、1日台北で、馬英九総統と会談しました。
台湾の衛生当局は、東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと行っている、福島など5つの県からの食品の輸入停止に加え、今月15日からは日本からのすべての輸入食品に都道府県ごとの産地証明の添付を義務づけるなどとして、規制を強化すると表明しています。
議員団の会長を務める岸信夫前外務副大臣は、馬総統との会談のあと記者会見し、会談で、新たな規制は科学的根拠に欠け一方的な措置だとして、撤回を申し入れたことを明らかにしました。
議員団によりますと、今回の申し入れは、日本産食品の安全性を台湾側に十分に説明してほしいという安倍総理大臣の意向を受けたものだということです。
岸氏は記者会見で、「この問題が日本と台湾の関係を損ねることのないよう対応を求めた」と述べ、日本側の強い懸念は台湾側に伝わったという認識を示しました。しかし、台湾の衛生当局はこれまでのところ規制の強化を見直す考えは示していません。
ソース
日本の食品規制強化撤回を 台湾に申し入れ NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150501/k10010067551000.html