http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/05/04/2015050400618.html
韓国が将来的な産業として育成している国家戦略技術120項目のうち、世界トップの技術が一つもなく、幹細胞、遺伝子治療など45項目では先進国との格差がむしろ広がっていることが分かった。また、中国が大半の分野で韓国を猛追している。
韓国未来創造科学部(省に相当)と韓国科学技術評価院(KISTEP)は、韓国、米国、欧州連合(EU)、日本、中国の5カ国・地域の技術力を評価する「2014年度技術水準評価」の結果を3日、公開した。技術水準評価は韓国政府が集中的に投資している10分野、120項目の技術を対象として、2年ごとに実施される。専門家3939人が各国の技術力を数値化して比較する方式だ。
評価の結果、韓国は10分野のうち、電子・情報・通信、医療、バイオ、機械・製造・工程、エネルギー・資源など9項目で米国、EU、日本に続く4位だった。航空宇宙分野は中国にも遠く及ばず、評価対象の5カ国・地域で最下位だった。韓国の全体的技術水準は世界最高である米国を100%とした場合、78.4%にとどまった。現在の米国の技術力に韓国が追い付くには4.4年が必要との調査結果が出た。
120項目の技術では「人にやさしいディスプレー」「超精密ディスプレー工程・設備」「スマートグリッド」の3項目のみが先進国水準の90%を超えた。2012年に実施された直近の調査に比べると、74項目は先進国との格差が縮まったが、45項目は格差がむしろ広がった。
また、中国が韓国を上回る技術は12年の13項目から18項目に増えた。韓国と中国の技術格差は全体的に見て、10年の調査当時の2.5年から12年の1.9年、今回調査の1.4年へと着々と縮まった。
KISTEPのチャ・ドゥウォン戦略企画室長は「評価対象の120項目の技術は、国家のみならず民間レベルでも活発な研究開発が行われている分野だ。技術格差を縮小するには競争力が高い分野に集中的な投資が行われるべきだ」と指摘した。