ロマンポルノ 28年ぶり復活!完全オリジナル製作 ― スポニチ Sponichi Annex 芸能
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日活ロマンポルノが28年ぶりに復活する。1988年6月から製作をストップしていた同社が1日、発表した。初夏から新作の製作に入り、来年の公開を目指す。
同社は「(ネット上で)容易に入手できるわいせつな情報にロマンは皆無。再び裸を題材にした人間の本質的なドラマをつくることに挑戦します」と、復活の理由を説明。人気若手女優の橋本愛(19)が自身の写真共有サイトのインスタグラムで、一時ロマンポルノにはまっていたことを告白するなど、オールドファンだけでなく現代っ子の間でも人気が再燃していることが後押しとなった。
斜陽化の波をかぶった日活が、活路を求めて71年に始めたのがロマンポルノ。白川和子主演の「団地妻 昼下りの情事」と、小川節子が主演した「色暦大奥秘話」が記念すべき第1弾だった。その後も数々の名作を生み、88年までの17年間で約1100本が製作され、中川梨絵、谷ナオミ、水原ゆう紀といったスター女優も生まれた。
映画倫理委員会(映倫)の当時の規定と「10分に1回絡みのシーンを作る」「上映時間は70分程度」などの条件を守れば、ベテランだけでなく若手製作者にも門戸を開放。滝田洋二郎監督(59)や周防正行監督(58)ら、後に一般映画で活躍する人材を多く輩出。夏から製作に入る新作も、ロマンポルノを手掛けた経験がない第一線の監督たちが、以前と同じ条件で撮影に入る。
日活は2010年には「リターンズ」と銘打って新作を製作しているが、「リメークがメーン。今回は全くのオリジナルでの復活です」と違いを強調。女優の発掘にも力を入れており、どんな作品、どんなスターが誕生するか注目される。
≪再審査に積極的≫新作製作の一方で、日活は旧作の再審査の依頼にも積極的。かつては一くくりに、18歳未満観賞禁止の「成人映画」に区分された作品群だが、73年の「恋人たちは濡れた」「四畳半襖(ふすま)の裏張り」が再審査の結果、15歳以上が視聴可能な「R15+」指定に緩和された。「ネット上にあふれる過激な映像に比べれば、ロマンポルノのエロスはずっとおとなしめで香り高い」と指摘する映画関係者も多く、見直しが進みそうだ。