自閉症スペクトラム障害者は表情模倣が少ない―社会性の障害と関連
2015年5月1日
京都大学の義村さや香医学研究科助教らの研究グループは、自閉症スペクトラム障害を持つ人は、
目に見えるレベルでの表情模倣の頻度が低く、表情模倣の頻度が低下するほど社会性の障害が強いことを明らかにした。
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知的障害のないASD群と定型発達群の表情模倣の出現頻度を示す図 (京都大学の発表資料より)
自閉症スペクトラム障害(ASD)は、自閉症やアスペルガー障害の総称で、人口の数パーセントを占めると推測されている。
主な症状として社会性の障害があり、特に表情を介したコミュニケーションの障害は中核的な問題とされている。
今回の研究では、知的障害のないASD群の成人15名と定型発達(障害を持たない)群の成人15名を対象として、他者の2種類の表情(怒りと幸福)を
見ている間の被験者の表情反応を録画し、目に見える表情模倣があるかどうかを評価した。
その結果、ASD群では、どちらの表情についても目に見える表情模倣の頻度が少ないこと、模倣の頻度が低いほどASD群の社会性の障害が強いことが分かった。
http://www.zaikei.co.jp/article/20150501/247649.html