統合失調症(2)幻覚…高校の廊下が波打つ
病状は改善しなかった。「歩いていた高校の廊下が突然、波打って、自分をのみこもうと襲ってきたのです。経験したことのない恐怖でした」。
とうとう、幻覚が現れた。
周りからの勧めもあり、心の病にかかった人たちが共同生活して社会復帰をめざす「グループホーム」に入った。
当時16歳で、入居者約10人の中で最年少だった。ゆったりと時間が流れていくので、幻聴や幻覚は出なくなった。
平穏な1年が過ぎ、将来のことを考えるようになった。
一つだけ、やってみたいことがあった。ラジオ番組を録音して何度も聞いていた「漫才」だ。
お笑い芸人になれるかもしれないという、根拠のない自信が湧き出てきた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150430-00010001-yomidr-peo