生きた“頭部だけの犬”!? 冷戦下で研究されていた“サイボーグ犬”開発プロジェクトとは? =ロシア
http://tocana.jp/2015/04/post_6264.html
1950年代の終りから1960年代の初頭にかけて、旧ソビエト連邦では“名犬ラッシー”でなじみ深い
コリー犬を使ったサイボーグ兵器の開発が密かに進められていたというから驚きだ。
■米ソ冷戦下で“サイボーグ犬”の開発が行なわれていた!?
2011年にロシアのソーシャルネットワーク「Stepashka」になんとも奇妙な“サイボーグ犬”をスケッチした印刷物の画像が投稿されたことで、広く世に知られるようになった。
http://tocana.jp/images/thekollie1.JPG
http://tocana.jp/images/thekollie2.JPG
当時この話題をいち早く取り上げた「 The Atlantic」によれば、この“サイボーグ犬”のスケッチは1970年代にソ連で出版された学術書籍の一部分であるということだ。
最終的には人間への応用を目指しており、猿を使った実験も考えられていたというが、当面は猿より懐きやすく穏やかな性格の犬が用いられたということだ。
このスケッチに描かれた“サイボーグ犬”を開発するプロジェクトは「ザ・コリー(The Kollie)」と呼ばれ、10年間もの間開発が進められていたが1969年に開発が中止。
以来この情報は極秘として扱われてきたが、1991年のソ連崩壊に伴いこの「ザ・コリー」計画の情報も公開されたという。
■かつて“サイボーグ・スパイ猫”の計画もあった!
科学ジャーナリストのエミリー・アンセス氏の2013年に出版された著書『Frankenstein's Cat: Cuddling Up to Biotech's Brave New Beasts』では、
1960年代にCIAが猫の体内に極めて小型の 集音装置や電波送信機などを埋め込み、“スパイ”として情報収集任務を担わせる計画があったことが述べられている。
テストの段階でこの猫は、公園のベンチに座る目的の人物に近づき会話の内容を収録するところまではよかったのだが、
不慣れな土地を歩いたせいか途中で迷子になり大通りに出たところをタクシーに引かれ、 録音した音声データも破壊されてしまったということだ。
この結果を受けて、CIAは“サイボーグ・スパイ猫”計画を中止、CIAの歴史になんともトホホ(!?)な汚点を残している。
犬のサイボーグ化も猫をハイテクなスパイにすることも、なかなか困難であることが痛感されるこれらの“歴史秘話”だが、
決してこの意匠(!?)は絶えることなく今日にも受け継がれ、現在科学者たちはもっぱら「昆虫」のサイボーグ化に熱心に取り組んでいるということだ。
国防高等研究計画局(DARPA)による、カブトムシのサイボーグ化や、米ノースカロライナ州立大学が開発した
災害現場で生存者を探索する「サイボーグゴキブリ」など、着々とサイボーグ昆虫=バイオボット(BioBot)の研究が進められている。