「詐欺師とされたが、否定できる証拠出てきた」耐震偽装事件ヒューザー元社長が再審請求へ 「物証で示せる」
平成17年に発覚した耐震偽装事件で、強度不足を知りながらマンションを顧客に販売し代金をだまし取ったとし て、詐欺の有罪が確定したマンション企画・販売会社 「ヒューザー」(倒産)の小嶋(おじま)進元社長(61)が、裁判をやり直す再審を東京地裁に請求する意向であることが26日、分かった。
小嶋元社長は、姉歯(あねは)秀次元1級建築士(57)=建築基準法違反罪などで懲役5年の実刑確定=が耐震強度などを偽装した構造計算書に基づいて建てられたマンションの強度不足を知りながら、4億円超で顧客に販売したとして詐欺罪に問われた。
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--再審請求する理由は
「公判では実際とは違う事実が認定され、詐欺師とされた。事件で会社は倒産し私自身も破産した。汚名をそそぐため、そして真実を追求しない司法の問題点を明らかにするためだ」
--再審請求が認められるのは
(1)証拠の偽造や証言の虚偽が発覚した場合
(2)新証拠が見つかった場合
-などに限られ“開かない扉”ともいわれる
「昨年秋に捜査当局に押収されていた証拠の一部が返却された。偽装発覚直後に社長報酬を500万円から100万円に減額し被害回復に充てたこと、
返金や耐震検査などに9億円以上を支出したことなど詐欺師なら取りえない行動を私がしていたことを物証で示せる。
(有罪判決の根拠となった証言をした)当時の部下らにも、正しい記憶に基づいた証言だったのかなどを聞き、協力を求めたい」
--事件を振り返って
「『偽装を知りながら引き渡す』というのは当時の状況ではありえなかった。何が真実かを伝えるためにも『偽 装』というタイトルで電子書籍を出版した」
--現在の生活は
「電気工事士の資格を取り、マンション管理の仕事をしている。ペンキを塗ったり、ごみ掃除をしたりして、月20万円程度の報酬を得ている」
http://www.sankei.com/affairs/news/150427/afr1504270005-n1.html