<希少猛禽類>感電や鉛中毒の恐れ オオワシなど絶滅危惧
毎日新聞 4月26日(日)12時59分配信
長野県が今年、11年ぶりに改訂した絶滅の恐れがある野生生物の「県版レッドリスト(動物編)」で、鳥類では新たに、県内で越冬するオオワシが絶滅の恐れが最も高い絶滅危惧1A類に、同じくオジロワシが1Aに次ぐ1B類に追加された。通年で生息するイヌワシは旧版から1A類で、同じく大型のタカのクマタカは1B類。これらの希少猛禽(もうきん)類には、感電事故や鉛中毒の恐れがあることが近年、判明した。食物連鎖による生態系ピラミッドの頂点に立つ彼らの現状を探った。
(中略)
2012年春、諏訪市の山中で高圧電線の鉄塔に止まったクマタカ2羽が相次いで感電死する事故が起きた。いずれも鉄塔上部の落雷による設備損傷を防ぐ器具に接触したためとみられ、野鳥の会の要請で、中部電力が現場の鉄塔に接触を防ぐ対策を施した。
ワシやタカは獲物探しや休息のため、鉄塔など高い場所によく止まる習性があり、感電事故は他の地域でも起きる可能性がある。
この事故後、彼らにとっては別の深刻な脅威も分かった。採餌による鉛中毒だ。林さんが感電死したクマタカ1羽の胃の未消化物を調べたところ、大量のシカの毛を発見。駆除されたシカを食べたらしいと気づいた。
県内では現在、激増したシカの捕獲が進められており、13年度には全県で約4万頭が捕獲された。だが、銃による駆除には鉛製の銃弾が使われており、撃たれた死骸の多くは山中に放置されている。それを猛禽類が食べると鉛中毒になる可能性があるという。
「ワシやタカは鋭いくちばしで銃弾が入った傷口から肉をえぐり取って食べるので、鉛の破片も口に入る。感電死したクマタカは鉛中毒だったかもしれない」と林さん。
【武田博仁】
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