【4月25日 AFP】南米ベネズエラのアマゾン(Amazon)で暮らす先住民ヤノマミ(Yanomami)は、これまで外界との接触がほとんどなかったにもかかわらず、抗生物質耐性を持つ遺伝子約30種を保持するとの研究結果が、17日の米科学誌「サイエンス(Science)」電子版に発表された。
ヤノマミの人々の存在は、2008年に初めて上空から確認された。09年にベネズエラの医療チームが集落を訪れ、34人から肌や口内の粘膜、便などのサンプルを採取した。そして体内や体表上に生息するバクテリアや菌類、ウイルスなどの細菌叢(さいきんそう、マイクロバイオーム)について調べたところ、ベネズエラやアフリカ・マラウイの先住民と比べ、ヤノマミの人々の細菌叢は、はるかに多様性に富んでいることが分かった。また米国人の対照群と比べると多様性は2倍だった。
ヤノマミの人々の健康状態はおおむね良好だが、これは体内のマイクロバイオームが、これまで人間の集団で確認された中で最高水準の多様性を持つ微生物で構成されていることが影響していると、研究チームはみている。
ヤノマミの人々はTシャツや山刀、金属の缶を持っており、限定的に現代社会との接触があったとみられているが、加工食品の摂取や抗生物質の服用、手の消毒、帝王切開による出産など、微生物を減少させてしまう現代生活の要素の多くにさらされていないという。
以下ソース
http://www.afpbb.com/articles/-/3046469