「最後はこれで決める」
1年前の柔道全日本選手権決勝。体重無差別の日本一を決める大一番で、当時東海大4年の王子谷(おうじたに)剛志(たけし)(22)=旭化成=は、己にそう誓っていた。
大外刈りだ。
相手は136キロの自分より4キロ重い上川大樹(25)=京葉ガス。開始4分18秒。右足で、相手の右足を払う。上川を真裏に転がし、初優勝を決めた。
試合前、東海大の上水研一朗監督(40)から「大外刈りは使うな」と指示を受けていた。ロンドン五輪代表の上川は経験豊富で、返し技が巧み。大外刈りは、足を刈るまでの動きが大きく、返し技の餌食になりやすいからだ。
まして王子谷の場合、周囲に得意技と認知されている。そんな中で決めたことに、価値があった。
以下ソース
http://www.asahi.com/articles/ASH4R6TWRH4RUTQP01D.html