新宿バッティングセンター:42歳女性が2000本塁打
東京・歌舞伎町の「新宿バッティングセンター」に9年間通い続ける初谷純代(はつがい・すみよ)さん(42)=東京都豊島区=が23日夜、王貞治さんの世界記録868本をはるかにしのぐ2000本目の「本塁打」を放った。前人未到の記録を達成した女性スラッガーは「初めて人に誇れる結果を残せた」と笑顔で話す。
同居している交際相手の飲食店経営、荒牧努さん(46)に連れられ、2006年8月に初めて同センターを訪れた。野球経験は無く、バットの握り方さえ分からなかった。だが、3回目に訪れた時、15メートル先の高さ約8メートル付近に取り付けられた8枚の「ホームランボード」の1枚に打球が直撃して初本塁打を記録。「もっとホームランを打ちたい」と夢中になった。多い時は週5回、1日約1500球を打って、月に数十万円を使ったという。
栃木県出身。学生時代にうつ病を患い、卒業後は職を転々とした時期もあった。「打席に立つと負けず嫌いな一面が発見できて、強い気持ちが持てるようになった」と話す。
10年10月に1カ月で本塁打39本を放ち、その年の月間最多記録で決める新宿バッティングセンターの「年間王者」になり、5連覇中だ。累計1000本は11年8月に達成。12年3月に歴代最高の月間52本を記録した時は、うれしさのあまり、その場で泣き崩れた。
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