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ネコ科の動物は魚を捕るのがうまいことで知られている。ボブキャット(オオヤマネコの一種)も例外でない。ところが、サメを引きずるボブキャットのあまりにも珍しい姿の写真が話題を呼んでいる。(参考記事:動物大図鑑「ボブキャット」)
この決定的瞬間は、4月6日にフロリダ州ベロビーチで撮影された。撮影者のジョン・ベイリー氏は、ローカルメディアの取材に対し、セバスティアン・インレット州立公園を散策していた時に遭遇したと答えている。
急にボブキャットが飛び跳ねたかと思うと、体長1mほどのサメを海から引き揚げているところだった。ベイリー氏はその光景を写真に収めた。ボブキャットは驚いた様子で、サメをビーチに残し、森へ逃げ去ったという。
フロリダ州魚類野生生物保護委員会(FWCC)報道官のリズ・バラコ氏は、「(この写真が)偽物であると疑う理由はありません」と述べた。
ボブキャットはさまざまな哺乳類や鳥を捕食することで知られ、魚を捕ることもあるが、「海で魚を捕らえるのを見たのはこれが初めてです」とバラコ氏は言う。
それでも、ボブキャットは機を見るに敏な捕食者であるため、驚きではないとバラコ氏は付け加えた。
ナショナル ジオグラフィックのフォトエディターであるケン・ガイガーも検証したところ、iPhone6で撮られたこの写真は信用に足るという。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校の野生生物学の教授で、サンタモニカマウンテンズ国立保養地でも活動するナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーのセス・ライリー氏は、何年もボブキャットを研究してきたものの、「そんなこと」は見たことがないとメールで答えた。ただし、その行動は「驚きではない」とのこと。
FWCCのFacebookページによると、サメはニューファウンドランドヒラガシラ(学名:Rhizoprionodon terraenovae)の成体と考えられるという。
写真のネコはピューマではないかという一般ユーザーからの質問に対し、FWCCは、同機関の専門家たちがボブキャットだろうと答えている。写真を拡大すると、ボブキャットの特徴である後ろ足の斑点模様が見えるからだ(参考記事:「復活するピューマ」)
バラコ氏によれば、フロリダ州に生息するボブキャットの個体数はわかっていない。「ボブキャットは、たとえ開発が進んでいるエリアでも、近隣に生息できる環境があれば、海岸近くに住み着くこともあります」
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http://natgeo.nikkeibp.co.jp//atcl/news/15/041000042/