自閉症の子どもは便秘や下痢になりやすい、食品アレルギーとも関連、発達障害よりも多い
自閉症の子供は、下痢や便秘、食物アレルギーをはじめ食べ物の問題を抱えている場合が多いようだ。
発達障害でも問題になるが、さらに多いとも分かった。
■11万人強の子どもを調査
米国のコロンビア大学の研究グループがジャマ(JAMA)サイカイアトリー誌に2015年3月25日に報告した。
下痢や便秘といった消化器の症状が、自閉症と関係していると言われることがある。このような問題はいつ表れるのか、発達障害との違いはあるのか。
研究グループは、ノルウェー人の親子を対象として、消化器の症状と発達障害や自閉症との関係を検証した。
1999年1月1日から2008年12月31日にわたって、母親の妊娠中、最初の超音波検査のための訪問となる約18週目に追跡調査に加わってもらった。
9万5278人の母親、7万5248人の父親、11万4516人の子供を登録した。
このうち子どもについて3つのグループを作って調べている。一つは自閉症の子ども195人、発達障害の子ども4636人、発達が正常の子ども4万295人。
消化器症状としては、便秘や下痢のほか、食品アレルギーや食品を受け付けない事例について母親の報告から調べた。
消化器の症状が増えた
自閉症の子供は、正常な発達の子どもと比べて、6カ月から18カ月の間では、便秘の危険度は2.7倍、
食品アレルギーまたは食品を受け入れない事例の危険度は1.7倍となっていた。
18カ月から36カ月では、下痢が2.3倍、便秘が1.6倍、食品アレルギーや受け入れられない事例が2.0倍に増えていた。
さらに自閉症の消化器症状は発達障害と比べても多いと分かった。
自閉症の子どもを持つ母親は、一つ以上の消化器症状を報告している割合が多かった。
日本でも下痢や便秘、食べものの問題に注意すると良さそうだ。
http://www.mededge.jp/a/pedi/11280