オオアシコモリグモ属の一種(学名:Pardosa milvina)の場合、メスのコミュニケーション法のひとつとして、
オスに媚びを売ることがある。
オスとメスを使った研究室の実験で、適当な求愛でごまかすオスや、全くやる気のないオスを相手にすると、
メスが「しおり糸」をいつもより多く出していた。しおり糸とは、クモが落下しても平気なよう移動時に
お尻から出すいわば命綱である。
この糸にはフェロモンがたっぷり含まれており、しかるべきオスグモにメスグモの様々な情報を伝えることもできる。
「普通はオスが求愛して、メスが好きなオスを選ぶと考えるでしょう」と、パーソンズ氏。
こういうときはメスはとても受身で、腕や足を振り回して、飛んだり跳ねたりして頑張るのはオスのほうだからだ。
「それがダーウィンの時代からの常識ですから」
しかし、今回の研究で必ずしもそうではないことが示された。やる気のないオスに出会ったメスは、
しおり糸をより多く出してオスをたきつけているようだ。
コモリグモのこのような行動は、手ごたえがないならさっさと次へ行くというのではなく、
互いに会話を交わしながら関係を築こうとしているように見てとれる。
パーソンズ氏は、コモリグモのメスが、興味のないオスを見て反応しているのは明らかだとして、
次の段階は、求愛を受けたオスが態度を改めてそれに応えるかどうかを調べるという。
抜粋してます
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/040900040/