安倍晋三首相は8日の参院予算委員会で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に関する答弁で「粛々と進めている」と発言した。
翁長雄志知事の反発を受けて菅義偉官房長官が「粛々」との表現は封印すると6日に宣言したばかり。首相がわずか2日で踏み外した形で、沖縄側の反発が予想される。
予算委では「日本を元気にする会」の松田公太代表が、「辺野古基地設置法」を国会で可決し、最終的に名護市の住民投票に掛けることを提案。首相は「安全保障は政府が責任を負うのは当然だ」と強調した上で、
「既にある法令にのっとって粛々と進めているわけで、上乗せして法律をつくる必要はない」と答えた。
首相はまた、「住宅地の真ん中にある普天間飛行場の固定化は断固として避けなければならない。一日も早く危険を除去しなければならない観点から工事を進めている」と述べ、現行計画堅持の姿勢を改めて示した。(2015/04/08-18:00)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2015040800715