イラン核交渉:枠組み合意 イスラエル孤立化 米と距離、アラブ諸国も突き放し
毎日新聞 2015年04月05日 東京朝刊
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地図に矢印を引き「イランの攻撃目標」としてイスラエル側が強調するイランの脅威=イスラエル首相府ツイッターから
【エルサレム大治朋子】イラン核問題で、同国と国連安保理常任理事国(米英仏中露)にドイツを加えた6カ国が、包括的な
解決に向けた枠組みで合意したことに、イスラエルが焦燥感を募らせている。
ネタニヤフ首相はオバマ米大統領との関係悪化で米政権への影響力が低下。「対イラン」では共通点のあるアラブ諸国とも
パレスチナ問題などから連携は難しく、イスラエルは孤立を深めている。
米政府が明らかにした「合意内容」によると、イラン国内には遠心分離機数千基や濃縮ウランが残される。戦術核を保有している
とされるイスラエルは、敵対するイランが秘密裏に核開発を再開するのではないかと疑念を抱いている。
(中略)
他方、ネタニヤフ首相は3月30日、中東は「イスラエル対アラブ」ではなく「イスラエルを含む中東諸国対イランだ」と言わんばかり
の声明を発表した。
「今回の合意で(イランが国力を増し)最初に痛手を受けるのはイスラエルなど穏健で責任感あふれる(中東)地域の国々だ。
イラン支援の武装組織がイエメンで侵略を拡大させているのに(核協議が行われているスイスの)ローザンヌでは彼ら(米国など)は
これに目をつぶっている」
だがアラブ諸国がイスラエルを「敵の敵=味方」と見なすほど事態は単純ではない。
(以下略)
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