東京大学医科学研究所などのグループが黄色や緑色の光を発するインフルエンザウイルスを作り出すことに成功しました。体内のどの場所で感染が広がっているのか一目で分かると言うことで、インフルエンザの病態の解明に役立つとしています。
この研究を行ったのは東京大学医科学研究所の河岡義裕教授などの研究グループです。
研究グループでは遺伝子組み換え技術を使ってインフルエンザウイルスに黄色や緑色など4種類の光を発する遺伝子を組み込むことに成功しました。そして、このウイルスをマウスに感染させて専用の顕微鏡で見たところ、マウスの気管や枝分かれした気管支が浮かび上がるように光り、体内のどこで感染が起きているのか一目で分かるように出来たということです。
また、同じ方法でH5N1型の鳥インフルエンザウイルスを光らせたところ、このウイルスが通常のインフルエンザとは異なり、肺の奥深くまで急速に感染を広げていく様子も撮影できました。
河岡教授は「ウイルスが臓器のどこに感染しているのか立体的に観察できるので、インフルエンザの研究がさらに進むことが期待できる。新型インフルエンザが発生した場合でも新たなウイルスが体のどの部分で増えやすいのかの病態解明や治療薬の評価などに役立つ」と話しています。
以下ソース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150325/k10010027301000.html