安倍晋三首相は20日の参院委員会で、自衛隊と他国との訓練について説明するなかで
自衛隊を「我が軍」と述べました。
維新の党の真山勇一氏が訓練の目的を尋ねたのに対し、
首相は「我が軍の透明性を上げていくことにおいては、大きな成果を上げている」と語り、
大きな問題になっています。
これが何故、問題になるのかといえば、
政府の公式見解では、自衛隊を「通常の観念で考えられる軍隊とは異なる」としているからです。
憲法9条は「陸海空軍の戦力は、これを保持しない」と定めていますから、
「軍」を保持することは憲法違反になります。
事実、安倍首相自身も、の第1次安倍内閣の答弁書(06年12月1日付)では、
自衛隊は「通常の観念で考えられる軍隊とは異なるもの」で、
憲法9条第2項で「保持することが禁止されている
『陸海空軍その他の戦力』には当たらない」と答えていました。
それを、今回の答弁では「我が軍」と述べて、
自衛隊を「軍」として認識していることが明らかになったわけです。
これに対して、民主党の細野豪志政調会長は24日の記者会見で、
「これまで自衛隊という形で憲法の枠組みの中で積み上げた議論を、
全部ひっくり返すような話を総理がおっしゃるということについては非常に理解に苦しむ。
(新しい安全法制をめぐる)与党合意ができたということで
前のめりになっておられるのかもしれないが、
この問題については時間をかけてしっかりと国会でやることが極めて重要だ。
私は安全保障については現実的な対応を、という考え方だが、
私の目から見ても非常に懸念される状況なので、
より民主党の役割は大きくなってきている」と発言しています。
このような発言をするのは当然でしょう。
「現実的な対応を」と考えている細野さん「の目から見ても非常に懸念される状況」であることが、
首相自身の口から明らかになったのですから……。
ソース
3月25日(水) 安倍首相が口にした「我が軍」という言葉はどのような意味を持っていたのか:五十嵐仁の転成仁語:So-netブログ
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2015-03-25