この日本人の流されやすい性質は、各人の信仰する宗教に関しても当てはまったようです。
戦国時代における庶民の食生活は、極めて質素で貧弱なもの。そのため、食生活には甘味も不足。
蔦の幹を煎じてつくった甘葛煎(あまずらせん)や干柿などで甘味を補給するしかなかったといいます。
そこに目をつけたのが、宣教師たち。カステラやコンペイトウ、ビスケットといった砂糖や鶏卵を豊富に使用した
「南蛮菓子」を日本人に配ることによって、入信を勧めたのだといいます。
河合さんは次のように指摘します。
「南蛮菓子は、甘味に飢えた戦国の庶民にとっては、こたえられない美味であったに相違ない。
仏僧がこの行為を激しく非難していることから、菓子に釣られてキリシタンになった者も少なくはなかったことがわかる」
日本を訪れた外国人たちは、日本社会や日本人のどのようなところに目が留まったのでしょうか。
正座や畳といったものから、男色や遊郭といった性風俗まで、外国人の目を通すことで改めて気付かされる日本の特異な点、意外と多いかもしれません。
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