熊本大大学院:教授研究グループ論文9本に画像流用など
熊本大と大阪市立大は20日、熊本大大学院生命科学研究部の光山勝慶教授(58)の研究グループが発表した
心臓疾患の仕組みなどに関する論文9本に、画像流用などの捏造(ねつぞう)行為があったと発表した。
光山教授が大阪市立大大学院医学研究科准教授などを務めていた1998〜2004年の7本と、
04年に熊本大大学院に赴任してからの2本で、光山教授は大学院生らが書いた論文を責任著者として指導、チェックする立場だった。
13年5月に外部から指摘があり、両大が調査したところ、マウスの心臓組織写真を加工したり、同一画像を複数回使用するなどの不正が見つかった。
光山教授は「ケアレスミスだった」と意図的な不正を否定したが、両大は「合理的な説明が不十分」として不正と認定。熊本大は教授の処分を検討している。
9本のうち2本には当時、大阪市立大大学院医学研究科の助手だった山中伸弥・京都大iPS細胞研究所教授が共著者として関わっていたが、
両大は不正への関与はなかったと判断した。山中教授は「今回の事案に直接関与した事実はない」とのコメントを出した。【取違剛】
http://mainichi.jp/select/news/20150321k0000m040103000c.html