本県沖の魚、基準値超はゼロ 2月検査、震災後初
本県沖で2月に採取した魚介類の県の放射性物質検査で、放射性セシウムが食品の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えた検体がゼロだったことが19日、分かった。
月ごとの検査結果で基準値超の検体が一つもなかったのは震災後初めて。県水産試験場が同日、いわき市で開かれた同市漁協の会合で検査結果を示した。
2月の結果について同試験場は「震災から4年が経過し、高濃度の放射性物質を蓄積した魚が死に、代替わりしていることや、魚体に蓄積された放射性物質が体外に放出されていることなどが要因」と分析する。
2月に検査した検体数は696検体で、国が出荷制限を指示しているアイナメやイシガレイ、ヒラメなども含まれる。不検出の検体は全体の84.2%だった。
同市漁協の矢吹正一組合長は「今後の試験操業や本格操業に向けて好材料。時間をかけ安全な魚を提供できるようにしていきたい」と語った。
東京電力福島第1原発からはこれまで、汚染水が流出する問題が相次いでいるが、同試験場は「海に流れてもすぐ海水で希釈され、魚への影響は少ない」とみている。
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