毎日新聞 2015年03月14日 21時09分
【台北・鈴木玲子】東京電力福島第1原発事故から4年に合わせ、台北市など台湾各地で14日、台湾電力の稼働中の原発の速やかな廃炉や建設が凍結された第4原発の廃止などを訴える反原発デモが行われた。環境保護団体などが共同で呼びかけ、原発立地の地元住民や野党・民進党の蔡英文主席ら幹部も参加した。
デモ隊は「原発に別れを告げよう」とシュプレヒコールを上げて台北駅周辺など約3キロを行進した後、総統府前で集会を開いた。
台湾の原発は3カ所(原子炉計6基)で稼働するほか、北部に建設が凍結されている第4原発(2基)がある。同原発は日本メーカーが原子炉など主要部分を供給したため「日の丸原発」とも呼ばれる。馬英九政権は昨年4月、住民投票で賛同が得られるまで同原発の建設を凍結すると発表したが、あくまで運転を目指すとみられている。稼働中の3カ所は耐用年数により2018年から25年にかけて順次廃炉作業を開始する計画だが、同電力は最初に廃炉対象となる第1原発の稼働延長を政府に申請している。
http://mainichi.jp/select/news/20150315k0000m030065000c.html