メジロなどの野鳥を違法に飼育していたとして、愛知県警は、同県豊川市や刈谷市に住む男22人を鳥獣保護法違反(違法飼養など)の疑いで書類送検する方針を固めた。一連の捜査で約350羽の野鳥が保護されたという。
同法違反の疑いがもたれているのは、豊川市の建設会社で鳴き合わせ会を開いていた野鳥愛好家の会のメンバーら。それぞれ、飼育が禁止されているメジロやオオルリ、ウグイスなどの野鳥を自宅で飼っていた疑いがある。一部はすでに送検された。
県警などによると、この会には県内各地の野鳥愛好家が集まり、月に2回ほど開催されていた。メンバーは野鳥を持ち寄り、3分間に何回鳴くかを競っていた。回数を計測する機械があり、「関脇」「小結」「前頭」などと順位を付けていた。一般的に優勝する野鳥は3分間で700回ほど鳴くといい、1羽300万~400万円で取引されることもあったという。メンバーは密猟やインターネットを通じて手に入れていた。
県警は2~3月、情報提供を受けてメンバー宅を次々と家宅捜索し、メジロ344羽のほか、オオルリ、ヒバリなどを押収した。
■参加料4000円、専用機器で競う
「遊びの会だったのに、なんであかんのか」。鳴き合わせ会が開かれていた豊川市の建設会社の経営者(79)はぼやいた。
鳴き合わせ会で使われていた「サイクルカウンター」。回数と残り時間がデジタル表示される
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木の枝に止まるメジロ。スズメよりも少し小さい=弥富野鳥園提供
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朝日新聞デジタル 2015年3月14日08時29分
http://www.asahi.com/articles/ASH3F5GW9H3FOIPE01S.html