東日本大震災の津波で児童ら84人が犠牲になった宮城県石巻市の大川小学校の被災校舎について、
地元住民が市に震災遺構として保存を求めていく見通しとなった。
8日の住民集会で、一部保存と解体を含む3案でアンケートを行い、保存が多数となった。
20日に地区総意として正式決定し、市に要望書を提出する。
住民の総意をアンケートで決める試みは被災3県で初めてという。
震災遺構の保存をめぐっては、遺族や住民の間で「教訓を後世に伝えるべきだ」
「つらい記憶がよみがえる」などと賛否が割れることが多い。
このため、地元区長らでつくる大川地区復興協議会は今年に入り、大川小遺族会、父母教師会、
地区住民への説明会を個別に開催。その中で、
①校舎をすべて解体し、映像で保存
②野外音楽堂など一部を保存
③震災遺構としてすべて残す――の3案を示し、アンケートで地区の総意を決める方針を説明していた。
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