う負ける将は戦った後勝利を求める良い勝利は当然の勝利で劇的な勝利ではない戦は天秤に2つの錘を載せて重さを比較するようなものその勝敗はすでに定まっている戦争に勝つためには兵ひとりひとりがスーパーマンになる必要はないスーパーマンがいなくても平凡な兵で勝てるのがシステムの威力なのである石を卵にぶつけるようにたやすく敵を叩き潰す万全な味方で敵のスキを突く戦は定石を用いて敵と合戦し状況に応じた奇手で打ち破る弓を目一杯引き絞るように準備を重ね矢を放つように一気に終わらせる個人はどこまでいっても弱い存在なのである強くなるか弱くなるかは組織全体の構成によって決まる名将は勢いによって勝利を得ようと個人の能力に頼らない適材を適所に配置し勢いのままに従わせる戦争はスポーツではない正々堂々と正面から対決して勝とうとするのは純真すぎる敵の弱点を探し攻略して倒すのが実戦の掟なのだ自分にスキがないよう防御しながら敵がスキを見せるチャンスを待つ名将はいつも先手を打って相手を思うままに料理する絶対に相手の思うままにならないスポーツは敵味方の準備ができてから始める実戦にルールはない先に攻撃を始める方が無条件に有利なのである強い敵と正々堂々と渡り合うのは骨が折れるが疲れ果てて倒れる寸前の敵であれば簡単に勝つことができる敵を弱点だらけにすることも重要である名将は攻めては必ず奪取するのは敵が守備してないところを攻撃するから守っては敵を寄せ付けないのは敵が攻撃できないところを守るからである敵にスキがあれば攻撃しスキがなく強ければ無理せず素早く後退せよこちらが敵と戦いたければ相手が動くようにしたいこちらが戦いたくない時は敵の攻撃が敵の損害になるよう進んでこられないようにする敵にはっきりした態勢をとらせこちらは水の如く無形になるべきこちらは敵の態勢に応じて好きなところに自在に戦力を集中させる疑心暗鬼になった敵は分散して戦わざるを得ない敵がどこを攻撃されるのか予想できないようにせよ少数の兵力で大軍を苦しめる最も費用対効果が高い戦いの前に敵情を探り戦場の形を分析する有利不利を判断する敵を動かしてみて敵の動く方式を知る小競り合いで自分と敵の長所短所を把握するガリア軍25万ローマ軍5万の兵にも関わらずローマ軍は完勝したその勝因は情報の差にあった敵将は戦況の把握ができなくなったローマは戦場を一目に見ることができるようにした