アンチキリスト
9784775308196
この世の終わりのときに自分が救世主だといって人々を惑わす悪魔が人間として生まれた存在であるアンチキリストは悪魔と特殊な関係にある人間であるそれはこの世の終わりにだけ登場する人間界の悪魔とでもいうべき存在である悪魔たちは天界を追放されたときからこの世の終わりまで神に敵対する存在である最後には敗北する運命にあるのだが悪魔は抵抗をやめないそれどころかその抵抗は世界が滅びる直前に最高潮に達するキリスト教の終末論ではこの世界が終わるときにイエスが救世主として再臨し悪の軍団を滅ぼすと考えられているしかしその前に自分こそ救世主だと主張する偽者が現れるそして異教徒異端者信仰のない者などが偽者のもとに結集し最後の抵抗が行われるこの偽の救世主がアンチキリストなのだアンチキリストという言葉どおりキリストの敵対者であり偽救世主であるところでその役割だけ見るとアンチキリストは単純に悪魔と同一の存在のように考えられるだがそうではないアンチキリストはある意味でイエスと似た存在であるイエスは神が受肉した存在神が人として生まれてきた存在である同様にアンチキリストは悪魔が受肉した存在悪魔が人として生まれてきた存在なのだつまりイエスが人間であるようにアンチキリストも人間なのであるそれは善に敵対する最終的人間であるアンチキリストの人数だが複数いることになっている多数のアンチキリストが出現した後にただ一人の究極のアンチキリストが現れるとしている
www.webchikuma.jp/articles/-/347?page=2
キリスト教の文脈では神義論に最も深く関わるのは終末における救済と呪いである人間の行為が神の国における永遠の生あるいは地獄での永遠の責苦として描かれる死後にこの世界の終末の後に訪れるしかしこれでは生きている間は人類の歴史では救済はやってこないことになるそうした不満に応ずるかのようにキリスト教には地上における救済を説く教義が用意されているそれが千年王国論であるまずほんものの信仰者に聖霊が降り注ぐこれこそ再臨の予兆であるこれとともに背信の徒不信心者異教徒の迫害や攻撃は激しいものになる戦争や内乱あるいは自然災害による飢饉疫病が起きる地獄と見まごうばかりの悲惨な状況になるこのあと預言者が現れメシアがいつどこに来臨するかを告知するこれで信仰者は来臨が切迫しているのを知り迫害をものともせずついに預言にあったまさにその時その場所に降りてくるキリストはアンチキリストに率いられた不信心者の軍団を撃滅するこのあとが千年王国の時代であるキリスト自身が信者とともに統治する王国が出現する重要なことはこれが地上の王国だということだつまりこれはこの地上に実現した神の国であるソロモン王の宮殿よりも麗しくライオンが人を食わず草を食し子どもをその背に乗せて戯れるとその楽園の様子が記述されているこの状況は千年間続くしかし楽園の千年が経過した後に地獄に拘束されていた悪魔が封印を解いて復活するキリストはこれを返り討ちにして悪魔たちを葬り去るこの後に最後の審判がなされるこれまで地上に生きたすべての人々が復活し神が主宰する法廷で救済か呪いかの判定を受けるのであるこれが千年王国論が描く基本的なプロットである千年王国の到来とは終末に先立つ終末であるほんとうの終末の前に暫定的な終末がやってくるのだ千年王国は先取りされた神の国考えようによっては神の国のまがい物であるどうしてキリスト教の終末論に千年王国論が含まれているのか千年王国論には終末論に即した論理的な必然性はないしかしこのようなものが生み出される心理的なメカニ