退化伝染種:通称牙の子らチルドレンオブザファング
牙の子らは元々はクトゥルフ神話のヘビ人間とは似て非なるものでしたがクトゥルフ神話が設立してから後付け設定で関連付けられた亜種族です彼らは隆盛し衰退すると冬眠につき目覚めて再び栄華を極めるという歴史を繰り返してきました彼らの代表的な一族は砂漠にあるイラムの都で仮死状態または卵の状態で眠りについていましたとある人間たちがそこから卵を持ち去り孵化させるまでは彼らは例えミイラや卵の状態であっても接触や細胞やウイルスを介して他者に情報伝達できます送受信可能なだけでなく記憶や人格さえも行き来させることもできある種の霊媒体質でもありますさらに恐ろしいことにこの種族は血やウイルスを媒介にして人間を変異させることが可能です現在はヘビ人間の技術によって能力が安定しています牙の子らは自らの体液を人間に注入することで同族に変化させることができるのです通常種よりも知性は劣るものの知的生物としては十分でありゾンビや吸血鬼よりも厄介です遺伝子操作によって肉体変化の兆候は表面化せず伝染は静かに進行するようになっています被害者は時折謎の記憶や知識を植え付けられながらほとんど自覚症状がないままゆっくりと体の内側が作り変えられていきますそしてある時人間の姿から脱皮するように牙の子らが被害者の皮膚を裂いて出現しますこの変異はヘビ人間の技術で鈍化させたり保留させたりできますヘビ人間は人間の政府や医療機関を利用して大規模な投薬に見せかけて牙の子らを大勢の人間に感染させました彼らがしかるべき信号を送ればとてつもない量の人間が牙の子らに変じることでしょうヘビ人間はこれを切り札の一つにしながらもいくつかの危惧を覚え大規模変異を保留し保険をかけていますその危惧とは牙の子らがある種の霊媒体質であるため何かしらの精神生命体の大勢力がこれらを器として乗っ取るかもしれないことと妖怪として承認力を確保するためには人間の数をかなり残しておかないといけないことです今のところ牙の子らの集合知はヘビ人間の重要な集合知とは隔離されていてヘビ人間の転生先の器になったときに本命の集合知にアクセスできるようになっていますまた牙の子らは自我が希薄な時期に他の人間の意識を自らに移すこともあります牙の子らは言うなれば増殖する器サブアカウントなのです極たまに抑制しているにもかかわらず勝手に変異してしまう者もいますそれらの多くは精神が不安定で獣性を剝き出しにして人間に襲い掛かることがあります