自動車一台がやっと通れる幅の小さな橋を渡ろうと思っていると、
向こう岸から軽トラックがそろりそろりとやってくるのが見えた。
ジョギングをしている私のほうが橋の脇によって軽トラックに道を譲った。
すると、そのトラックの助手席には農作業の帰りと思しきおばあさんが
ちょこんと座り、おじいさんが運転している姿が見える。
道を譲った私に丁寧にお辞儀をする田舎町のおばあさんの姿はこちらが恐縮するほど恭しい。
脇を過ぎ去る軽トラックの後ろ姿を目で追うと、とても幸せな気持ちになる。
なんだろう、あの満ち足りた気持ちは。田んぼしかない農道でのひとときだ。
このエピソードに特に意味はない。ただ、ふと思い出したから記録をかねて書いてみた。