電車に乗りこんだ筈が、全面ガラス張りの船の床に座りこんで激しい波のうねりに耐えている。
河口あたりを航行しているらしく、白く濁った水の底から生きた海藻が襲いかかってくるのを、夢のなかの自分はガラス越しにこわごわ眺めている。
海に出るともう生きた海藻は追いかけてこない。水は青く澄んで凪ぎ(沖縄の海を思わせる)、人の形をした影のようなものが泳いでいる。よごすなよ、という声がどこからか聞こえる。
波うちぎわに船をとめ、ちかくの小学校を訪ねる。
あかりをつけない昼の薄暗い教室に、手作りの大きな鯉のぼりが飾られている。
鯉のうろこは赤いクレヨンの地に赤い折り紙の切れ端をむらに貼りつけたような感じで、金の折り紙もすこし混じっている。
ここから先は断片的な物語の連続でとりとめがなかった。